第１ 知的財産権について
「知的財産」とは、発明、考案、植物の新品種、意匠、著作物その他の人間の創造的活動により生み出されるもの（発見又は解明がされた自然の法則又は現象であって、産業上の利用可能性があるものを含む。）、商標、商号その他事業活動に用いられる商品又は役務を表示するもの及び営業秘密その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報をいいます。
「知的財産権」とは、特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利をいいます。
（知的財産基本法第２条第１項、同第２項）
第２ 知的財産権における法的トラブルについて
知的財産の特徴の一つとして、「物」とは異なり、「財産的価値を有する情報」であることが挙げられます。情報は、容易に模倣されるという特質をもっており、しかも利用されることにより消費されるということがないため、多くの者が同時に利用することができます。
このような性質を有する知的財産を戦略的に活用し、保有する知的財産に対する第三者からの権利侵害を防ぎ、企業の発展を図るためには、知的財産権の管理が不可欠となっています。
第３ 知的財産権トラブルでの弁護士によるサポート
１ 知的財産取引・知的財産管理
ライセンス契約、研究開発契約、著作権契約など知的財産権に関する取引についての法的助言、契約書の作成、契約交渉、また、営業秘密管理規程や職務発明規程等、知的財産に関する各種社内規程の策定や整備に関する助言などの日常的なサポートを行います。
２ 知的財産権の権利化
知的財産権のうち、特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の４つを「産業財産権」といい、これらの権利は、特許庁に出願し、登録することによって、一定期間、独占的に実施（使用）することができます。
出願手続は、弁理士の主たる業務となりますので、当事務所がこれまで知的財産分野の案件を扱う中で提携してきた弁理士と共同で受任させていただき、お客様のニーズを的確に反映した出願書類を作成するとともに、お客様の事業活動にとって最適な権利を取得できるようアドバイスをします。
３ 知的財産関係訴訟等
知的財産権の侵害者に対する警告書の作成、裁判手続外での交渉、侵害訴訟、仮処分申立て、異議申立て、無効審判及び審決取消訴訟等、知的財産権に関する争訟案件を取り扱っています。
また、Ｍ＆Ａ等の場面において知的財産の分析が必要となる案件、産学連携や大学発のベンチャー企業における知的財産の取引に係わる案件についても経験を有しており、知的財産権上のリスクを分析することにより、案件を進めるか否か、あるいは、どのように進めるかについての判断できるようアドバイスをします。
第４ 知的財産権について弁護士に相談するメリット
特許権、実用新案権、意匠権及び商標権の出願・登録は弁理士が中心となって手続を行い、お客様の知的財産権が侵害され、裁判となった場合には、弁護士がお客様の代理人となって訴訟を争うことになります。
役割の異なる二種の士業が連携することによって、お客様が知的財産を戦略的に活用し、保有する知的財産に対する第三者からの権利侵害を防ぎ、知的財産権を管理するために必要な対応をすることが可能となります。
Last Updated on 2024年4月3日 by sicoh-law-com
 この記事の執筆者：至高法律事務所 |
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